アルミ缶の上にたくみかん

2016.09.10 富士山with富士吉田ルート 〜母の夢を強制的に叶えました〜

天気良し

体調よし

気持ち良し

 

すべてはこの日のためだった。

 

「山登り始めました」

 

と、蝉時雨のなか密かに始まる冷やし中華のごとく、今年4月に登った伊吹山を機にスタートした僕の山登り生活。

半年たった今思えばよく続けたよな~と。

 

雲の上に自分の足で行くとか、1000mを自分の足で超えることもすべてが初めてだったあの時。

友達の居ない僕は母にしかこの喜びを伝えることができず、自慢げに語っていた。

それを聞いた母は山に興味を示したので、じゃあGWに行こうと。

 

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初めて登った先は地元、神奈川の大山だった。

この時、母が登ったことがあったのは湘南平だけ。

 

モヤであんまり景色は良くなかったけど、それでも地元の大磯プリンスホテルが見えたことにはびっくり。

そして、すぐに調子に乗る僕。

 

じゃあ今年中に富士山登るべと、さらっと裏山に登るような感じで言ってしまったのが親虐待の始まりだった。

 

5月は恒例の山中湖ロードレースでいつもの富士山を見るや、にやりとしてしまう自分。でもこの時期の富士山ってとっても雄大に見える。

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よく3回も登ったよな・・・

 

その後、6月にトレーニング第一弾として登ったのは日光・男体山

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大山後は、母は自主トレで高尾山に行ったらしい。

ということは母にとってはいきなりの2000m級だった。

 

やっぱり親孝行ではなく、親虐待やんなー

 

麓の駐車場に着いた途端に土砂降り。

仮眠している間に止んだけれど、登っている最中はとにかくガスが酷かった。

山頂も写真の通り。

ガスに飲み込まれていく母ひとり。

 

いきなり、本格的な山でしかもガスまみれの中、登らせてしまったことを少し後悔し、残念な山行だったと諦めて帰ろうとしたとき、ガスが一気に晴れた。

 

そこには絶景が広がっていた。

 

やっぱ神様おるやん!!

 

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晴れたことに喜ぶ母ひとり。背中が疲労を物語っている。

でも中禅寺湖を一望できるのは知らなった。

 

トレーニング第二弾として8/14に登ってきたのが山梨県金峰山

この山は母が選んだけれど往復で9時間と標準タイムよりオーバー。

この日も登っている最中はガスってたけど、山頂につく頃には晴れてたっけ。

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やっぱり背中は疲れを物語っているな。。。でも様になってきたような。

母にとっては念願の稜線歩きでご満足いただきました。

 

その一ヶ月後の9/10。

富士山に挑戦する日がやってきた。

 

仕事を終えた僕は下道で実家を目指す。着いたのは23時くらい。

1時くらいに母が起きたので、東名を使って富士吉田まで行く。

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スバルラインに入った。

 

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ヘアピンカーブを何回も通ると、富士山らしき場所に光が見えた。

たぶん、山小屋のライトだろう。

 

すでに五合目の駐車場は満車状態で、それより少し手前の道路脇のスペースに車を停めた。

上を見上げると満天の星が広がっていた。夏の天の川がはっきりと流れていたし、歩きながら流星を見ることもできた。

この日の天気は期待できるぞ!

 

駐車場から五合目レストハウスまでやく1~1.5km。

そこから少し降りてまた登り、富士登山が始まった。

 

時は夜明け間近。

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目の前に広がる雲海を前に御来光を待つ登山者たち。

僕は寒すぎて、エネルギー作ろうとおにぎりを頬張っていた。

気温は7℃だった。

 

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御殿場方向に目をやるとレンズ雲なるものができていた。

そういえば7月に御殿場から登ったときも御殿場ルートの真上らへんにレンズ雲があった。そこの気流が生み出すのだろうか?

 

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6合目を超えて少し。すでに水平線の先では太陽が1日の最終準備をしていた。

より一層、外界の様子が見える。

ふと、雲が吸い込まれているような光景を見ることができた。

 

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そして5:30頃、日本に朝を告げに太陽がやってきた。

やはりこの瞬間に立ち会えるというのは素晴らしいことだと思った。

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素晴らしい!!

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朝日に溶岩が照らされて、より赤に輝く赤富士。

 

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明るくなるとこれからの予定ルートがすべて見えた。

すでに疲れている母、絶句。

そして写真を撮っている僕を置いて、どんどん登るのであった(上の写真右側)。

この人は、マラソンといい、一緒に来た意味が無いという行動をよくとる。

 

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日が昇ってからこれまでの一桁気温が嘘のように二桁に変わる。

寒すぎてあんまり動けなかった僕には好都合。

 

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遠くには名峰が見える。写真左上が八ヶ岳。写真中央上が甲武信ヶ岳方面。

 

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八ヶ岳を拡大。赤岳を筆頭にこの深々したキレットはどこの山に居てもひと目で分かる。

甲武信ヶ岳に行っていた5月なんて山の形見ただけで、名前わからなかったもんな。

つまり、

百見は一登に如かず。

ってことかな?

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こちらは北アルプス

中央やや左が水晶岳、中央が常念岳、その右側が大天井岳

 

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ということは、やっぱり見えた。北アルプスの名峰たち。

右側のピークが槍ヶ岳

写真中央のV字が大キレット!!その左が穂高連峰北穂高岳

キレットって近くで見ると万里の長城だけど、遠くから見るとめっちゃ切れてるやん!

我ながらよく歩いた。

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岩の穴から八ヶ岳がこんにちは。

 

 

そんなこんなで高度を稼いでいった。

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そして7合目くらいから母、僕ともに高山病=頭痛との格闘だった。

少し歩くたびに立ち止まる母。

途中顔色が悪くなっていたので何度も下山しようと言うものの、粘る。

こういうところは本当にタフ。

でも顔が・・・とてもつまらなそうだよ。

 

7合目から山荘が増えていき、遠くに遠くにまだまだ見える山荘たち。

そこを歩いていくのかと思うとたしかに精神的にこのルートは辛い。

 

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下から見上げた明太子。招待はゲスト用の寝袋だった。

どうやら富士吉田ルートの山小屋はこの日が最終日だったようでどこも寝袋や布団を天日干ししていた。

 

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そんなこんなで3000m超え。あと500mも登るのか・・・(゚∀゚)

ナロンエースも効かないのではと思うくらい頭が痛い。

 

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そんな高山病に頭を抱える母と僕を置いて元気に溶岩を登る子どもたち。

このエネルギーはすごいなあ。って思った僕は粛々とアラサーを実感しているのでした。

 

八合目から先は長いのは事前調査で知っていた。

ので、ひたすら登る。

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この看板までがとても長く感じる。母はベンチがあるたびに寝ていた。

 

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この写真は7合目かな?

時系列が整理できないくらいダメージがあった。

 

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ともえちゃんこと、ともえ館

 

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30分くらい時間をかけて100メートルを昇っていく。

 

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ふと、思った。

富士山の御来光って3776mから見る日の出のことだと思っていたけど、御来光館というからにはこの標高からなら御来光を見たと言えるのかな?

 

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それにしても登山道は上に行くほど賑やかになる。

ここからは須走組と合流するし、道も狭くなっていてより渋滞。

ペースが乱れて頭痛に悩む25歳。

 

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登っても登っても先が見えない富士山。

やっぱり御殿場よりしんどいぞ、これ。

 

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途中で見かけた鳥居。この木の間に小銭がびっしりハマっていた。

 

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当然、落ちるお金もある。人が落ちないことは祈りたい。

 

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最後の岩登りで、母は10m歩いては5分止まるレベルまで疲れていた。

でも頂上まであと少し。

 

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雲海をバックに、最後の鳥居の前まで来た母。

 

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鳥居通過の瞬間。

 

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そして、富士山頂到着。

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後ろに剣ヶ峰が見えるように、正式な山頂ではないけど標石が富士登山記念と書いてあったから多分ここでも登頂したとみなされると思う。

 

よく頑張った。

念願の富士登山成功です。

 

このあと、母は40分位寝てました。

 

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僕も!

ハロウィン仕様です。

 

 

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下山道から上を見ると氷柱ができていました。

山頂の気温は20℃だったけど、岩も冷たいし、太陽なけりゃもう冬支度なんだなと。

 

でも、本当の難所は下山。

ひたすら急な坂道をトラバースして、しかもガスだし、つまらん!!

なにより、行きにレストハウスから降りた場所は帰りは登りになるからこれが足に来たね。

 

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そんなレストハウスも下山時には賑わってた。

これだけ見ると五合目ってことがわからなくなるくらい都会。

 

僕がここに来るのは忍野交換会っていう小学校の行事があった以来だから、実に13年ぶり?追憶の映像に懐かしさを感じていました。

 

家に着くなり、あんまり関わりたくないおっさんこと父親が帰ってきそうな雰囲気だったのですぐに帰宅。

翌日は妹の誕生日だったので母に祝金を渡してずらかりました。

 

 

それにしても富士吉田ルートは色んな意味できつくて日帰りには向いていないと思う。

個人的には高度順応考えても御殿場ルートのほうが人が少ないし、帰りは大砂走りで時間巻けるから精神的には楽なんじゃないかなって。

 

でも御殿場と富士宮はすぐそこが剣ヶ峰だから必然的に身体がそっち向くんだよね。

するとどうなるか。剣ヶ峰までの最後の100m直登と強風が余計に身体を疲れさせるんよね。

 

次回は御殿場ルートで行こうと思うけど、果たして母が最後の登りを上がれるのか不安。

 

 

シーズン最後にふさわしい山行だったと思う。